お気に入りの一冊の「感想文」、ではなく「推薦文」を書くこと。
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お気に入りの一冊の「感想文」、ではなく「推薦文」を書くこと。


お気に入りの一冊をあなたへ作文コンクール

昨年、「お気に入りの一冊をあなたへ」という作文コンクールが開催されたことをご存じでしょうか?

このコンクールには、全国から29,182作品の応募があり、その中から、個人賞(102名)と団体賞(51団体)が選ばれました。

全国からレベルの高い作品が集まる中、英数学館からは、小学校1~3年生の部で1年生の山川絵舞さんが、4~6年生の部で4年生の王野玲くんが栄えある個人賞に選ばれました!!(※学年は受賞当時のもの)

どちらの作品も自分の言葉で本の魅力を語り、「読んでほしい」という気持ちが伝わるものでした。

広島県で、同じ学校から2人が選ばれたのは英数学館のみでした。

また、今回のコンクールには、個人賞の2人の他にもたくさんの児童が参加してくれました。

その点を評価され、英数学館小学校は団体賞を併せて受賞しました。これも児童の「この本読んで」の思いが届いた成果です。

世間はコロナ禍にあり、昨年の春頃は英数学館も休校を余儀なくされた時期がありました。

今日は、例年とは違う学校生活を送っている児童に、いつもとは違う経験をしてほしいという思いから、コンクール参加を決めた図書室司書と個人賞を受賞した2つの作品についてお話させてください。

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コロナ禍と学校図書室

「先生、本借りに来たよ!」「この前リクエストした本、来た?」児童の明るい声で小学校図書室が開館します。

昨年の春頃は、児童の声がしない静かな日々が続いていました。

緊急事態宣言が解除され、児童の明るい声が戻ってもコロナ禍にあって、図書室もその対応に追われる毎日でした。

返却された本はすべて消毒。児童は、マスク着用と入室前の消毒。

今までは、図書室にクラス全員を集めて行っていた本の読み聞かせも、人数を制限して行うなど、いつもとは違う図書室での過ごし方に、児童も教員も戸惑う日々を余儀なくされていました。

窮屈な思いをしている児童に、図書室司書としていつもと違う何かができないだろうか。そんなことを考えていました。

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コンクールへの応募を決意する

学校図書室には、出版社や書店などから本のカタログが届きます。

図書室では、毎年夏休みの宿題で児童が書いた読書感想文を審査し、秋の読書週間で表彰してきました。

例年とは違う短い夏休みの中で、「児童が本と触れ合う時間をどのように確保するか?」また「本の楽しさを実感してもらえるか?」と考えた時、
このコンクールの封書に目が留まりました。

コンクールに参加するという形がそれらを補い、児童のやる気を起こさせるきっかけになると思いました。

「お気に入りの一冊をあなたへ作文コンクール」は、小学生・中学生を対象に「『感想文』ではなく『推薦文』を書く」をテーマに掲げています。

本を読んだ感想を書くのではなく、「誰か」に向けて、自分が面白いと思った本を「おすすめ」する。そこに魅力を感じました。

感想文とは違い、全学年300字以内という限られた中で、自分の思いを言語化し相手に伝える。

本を通じてコミュニケーションをとることができる。

素敵なことだと思いました。

今回のコンクール参加については、先生方の協力や保護者の理解が必要でした。

皆さんの協力のおかげで157作品が集まり、うち132作品(保護者の同意が得られたもの)を出品することができました。

冒頭で紹介した個人賞に輝いた2人の作品を今回と次回の2回に分けてご紹介したいと思います。

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(コンクール入賞作品より①)

過去の自分への手紙

『教室はまちがうところだ』を
「二年生のぼく」へ

王野玲(英数学館小学校 4年生)
※学年は受賞当時のもの

二年生のぼくへ

 教室で手を上げるのがいやだよね。手を上げて先生に当てられるのがこわいよね。当てられてまちがえるとはずかしいよね。みんなにわらわれると悲しいよね。だから手を上げれないんだよね。

 三年生になったら『教室はまちがうところだ』という本を読むよ。お父さんといっしょに何度も何度も読むよ。

 四年生のぼくは、教室で手を上げるのが楽しいよ。先生に当てられたら大きな声で答えるよ。まちがえるときもあるけど当たるとすごくうれしいよ。

 二年生のぼくに早く『教室はまちがうところだ』を読ませてあげたいよ。


「お気に入りの一冊をあなたへ作文コンクール」は、「誰か」に宛てた本の推薦文を書くことがテーマとなっています。

王野君の作品は、他人ではなく、「二年生のぼく」という過去の自分に宛てた、手紙のような推薦文となっています。

「誰か」を他人ではなく「自分」と設定したことにより、他にはない一味違った作品に仕上がっています。

「手を挙げるのがこわい」という自分の体験が上手く反映されていて、「お父さんと一緒に何度も何度も読むよ」という1文から、普段から家族が読書へ関わっていることも分かります。

今回の受賞も保護者がとても喜んでいたと伝え聞き、司書としても一安心しました。

本から得た学びをこれからの学習に生かしていってほしいと思います。

王野君表彰スクリーンショット

コンクールの結果

受賞した2人の作品は、下記のHPで読むことができます。
「お気に入りの一冊をあなたへ作文コンクール」HP
https://www.hakuhodofoundation.or.jp/okiniiri/


次回は、もう一人の受賞者 山川絵舞さん の作品をご紹介します。



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